Imaginary Day評価:★★★★★
パット・メセニーでECMレーベルを思い出し、ジョン・アバークロンビーやラルフ・タウナーを懐かしがる人は、きっとターンテーブルを音楽鑑賞のために真面目に使っていた人だわね。あの頃、ECM連中からすればパットちゃんは若くって、他が結構ジャズでも神聖域的な集まりなんだけど、妙にエレキテルしてた。確かに若かったんだけど、でも当時万民受けしたフュージョンのヒーロー的存在、リー・リトナーやラリー・カールトン、ましてやアール・クルーと一緒にされてたまるか、というような意気込みがあったよね。でも時代は変わる。彼も良い大人になって分別もついて、当時の受け狙い連中も眼中になくなって、自分を見詰め直す時になった。若い時に肩肘はって「他とは違うのよ」といってた時代と比べて、もっと彼らしさが出てる。何故なら他人を意識している間は、他人のテーゼかアンチテーゼでしかない。他人は関係なくて、自分から脱出するために、まず自分のすべてを再チェックする。それに成功したのが、このパットちゃんの2枚だと思うのよ。人と差別するよりも、まず自分が培ってきたこと、それを大事にする。それしかないのよね。だって、他の人より優れている部分って、他の人以上にあるんだと思うのは奢りでしかないわ。たまたま自分はこう生きてきたから、自分の出せるものはこれですよ。そういうのが一番素直だし、まさにこのアルバムは、それよね。 |
Beyond The Missouri Sky (Short Stories)評価:★★★★★
ミズリーには行ったことはないが、このアルバムがそれを教えてくれる。 何もない大地、乾いた空気、所々に置き忘れられた人々の思い出。 二本のギターだけで、静かに奏でる遠い記憶の世界。 それは、ミズリーという素材を超え、誰の中にもある生まれる前の記憶。アメリカ人が演奏しているとは思えないほどの繊細な作業。 ジャズやヒーリング、クラシックを超えた時間。 |
I Can See Your House from Here評価:★★★★★
メンバー的にはジョンスコのトリオにパットが参加したような雰囲気。ビルスチュアートは私もお気に入りのドラマーで独特のビート感がいい。スティーブスワロウは昔のジョンスコを聴いていた人なら既にご存知の硬めの音のベース。パットはいつものフルアコ+ディレイの音はあまりでてこないのでそのつもりで。ES-175にディストーションを掛けるとこんな音になるのか・・・。ジョンスコはいつものAS-200の音。アコースティックギターでの競演もあるのでお楽しみに。現代ジャズギターの双璧が一緒にやってるから当たり前かもしれないが2人のプレイには文句のつけようがない。それと、意外にも全曲オリジナルでしかも曲がいい。ありきたりのスタンダードで済ませないのがニクイ。作曲でもお互いに競っているのだろう。適度にハードとソフトが混ざっているので雰囲気で聴くひとにもおすすめ。ギターフレーズではオルタードやコンディミなどアウト系のスケールでよく似たフレーズ展開が聴かれる。音色が似てるのでどっちがどっちかわからなくなるところもあり。ギター弾きなら8曲目「S.C.O」をコピーすべし!どうせ挫折するだろうからそのときはラストのブルーズを聴いて昇天してください。 |
Like Minds評価:★★★★★
そうそうたる面々が集まって作り上げたアルバム。全曲が哀愁に満ちている?特に 「Question and Answer」 は感動もの。聴いていると、なぜか気持ちが物悲しくなってくるのは私だけだろうか? ジャズを聴いてみたいけど何を聴いたらいいか解からないあなたにお勧めです。 |
Bright Size Life評価:★★★★★
メセニーのデビュー・アルバム。特筆すべきはベースがジャコであること。もう一曲目の「Bright Size Life」の最初のフレーズからして彼の世界は完成していたなぁと感じられます。後々のLive盤「Trio → Live 」の中でもこの曲を演奏していますが、全然こっちの方がいいです。 |
Pat Metheny Group評価:★★★★
1曲目の「サン・ロレンツォ」で、ライル・メイズのピアノソロの美しさに感涙。これはもうジャズでもフュージョンでもない。心の音楽だ。 |
New Chautauqua評価:★★★★
1979年リリースのギターのオーヴァーダビングで作り上げた完全ソロアルバム・・・いかにもECMからの発売と言うサウンドで(笑)、非常に美しいメロディが奏でられています。6弦・12弦・アコースティック・15弦ハープギター(とんでもない代物・・・笑)・ベースを一人で演奏し、優しく牧歌的に音を紡いでいます。僕は後追いファンなのでこのアルバムを聴いた時は、正直物足りませんでした・・・バンドサウンドが好きなので。改めて聴き直してみると、パットの音楽に対する優しさが伝わってくる内容で本当感動しました!!6曲目8分少々の「デイブレイク」は心にしみる素晴らしい曲・・・こんなメロディが浮かんでくるパットはほんと天才ですね!!古さを感じさせない時代を超えたアルバムです!!・・・癒されます(笑)!!!! |
As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls評価:★★★★
パット・メセニーとライル・メイズが作り上げた、実験的にして美しい音の世界。ベトナム反戦をテーマにしたタイトル曲はジャンルを超えた大作だ。ナナ・ヴァスコンセロスの参加により、これ以降のラテンをベースとした新しい世界が開けていくのがわかる。音楽の素晴らしさを実感できる一枚。癒されます。 |
Offramp評価:★★★★★
1982年リリースのギターシンセサイザーとヴォイスの採用で新しいアプローチを試みた素晴らしいアルバム・・・なんと言っても当時画期的だったギターシンセサイザー/シンクラヴィアギターを取り入れ駆使したそのサウンドは、とにかく新鮮でかっこいいです。僕は後追いなのですが、とにかく2曲目「アーユーゴーイングウィズミー」(邦題:ついておいで)によって彼の音楽にはまりました・・・ギターシンセ弾きまくりが圧巻、曲の展開がいいですよね!!(ライルメイズのハーモニカ的メロディも秀逸)メンバーは、パットメセニー(G)・ライルメイズ(Key)・ダニーゴットリーブ(Dr)、そしてベースがマークイーガンからスティーヴロドビーにチェンジ、スペシャルゲストとしてナナヴァスコンセロス(Per/Voice)が参加しています・・・このナナの貢献度が非常に高く、彼のヴォイスがこのアルバムをさらに素晴らしい内容にしていますよね。(以降のアルバムでのヴォイスの重要性は周知の通り!!)4曲目「エイティーン」は非常に軽快なナンバーで、心地よいサウンドを聴かせてくれます。タイトルトラック5曲目「オフランプ」は超絶アヴァンギャルドナンバー・・・ギターシンウネウネしまくり、凄まじいです!!全曲最高の大名盤・・・GREAT!!!! |
Watercolors評価:★★★★
1977年リリース。「ブライトサイズライフ」に続く記念すべき2作目・・・前作では天才ジャコパストリアス(B)との偉大なる共演作でしたが、今作は天才ライルメイズ(P)との初共演というこれまた重要な作品です!!ジャケットから受けるいかにもECM的サウンドで、とにかくさわやかで優しさに満ち溢れた内容です。アルバム2・3曲目はギターソロで、他はバンドサウンドという2つのアプローチで構成されています・・・バンドの方はパットメセニーグループの原型と言って良いでしょう。メンバーは、パットメセニー(G・12StringG・15StringHarpG)・ライルメイズ(P)・エバーハードウェーバー(B)・ダンゴットリーブ(Dr)・・・久々聴きましたが、ウェーバーのベースは個性的で良かったですねえ(笑)、さり気なくバカテク!!これ22歳くらいのアルバムとか、凄いよなあ・・・癒される素晴らしい1枚!! |
タイム・オブ・ジ・エッセンス評価:★★★★★
マイケルのサックスが鳴っている! ゲストのラリーのオルガンがおしゃれでかっこいい! 特に6曲目のややアップテンポの「ルネサンス・マン」が何度聴いても飽きない演奏! 日本版におまけの「ルネイションズ」もいかにもマイケルのメロディといった感じで面白い。お勧めです。 |
Trio 99>00評価:★★★★★
1999年8月ニューヨーク、ライト・トラック・スタジオで録音。この題名が意識しているのは当然20年前にパットが作り上げた名盤「80/81」に違いない。ラリー・グレナディアをベース、ビル・スチュアートをドラムに迎え、ギター・ジャズ・トリオのインタープレイをやるというアルバムを出した意義は大きい。曲目にはコルトレーンとショーターの曲を一曲ずつ取り上げている。 会心の演奏である。パットが自身をジャズの伝統分野に位置して作った初めてのアルバムと言えるかもしれない。この前の1989年12月21日にニューヨーク、パワーステーション・スタジオで「Question & Answer」をデイブ・ホランドとロイ・ヘインズという重鎮と演奏しているが、本作は若手のバリバリをパット自身が焚きつけて演奏しているから素晴らしい。 パットを知る上で絶対に押さえておかなければならない1枚。 |
イマジナリー・デイ評価:★★★★★
移籍第1弾ということで、パットのある部分の溜まった部分が弾けたアルバム、、、というバックグラウンドは後から知りましたが、なるほどなあと感じさせるところがあります。 いきなり"デン・ジャ−ン"と始まり、エキセントリックな音色で落ち着いた雰囲気をかもし出す2曲目に移る辺り、パットメセニーをジャズギタリストとして好きな方には、もはや抵抗感をで一杯になるのではないでしょうか。 が、5曲目”ヒート・オブ・ザ・デイ”の壮大な構成に引きずり込まれ、ロックやダンスミュージックとは違った、むしろクラシックに通じるような独特の高揚感を感じるのは、私だけではないはずです。 ひとたびこの世界に満たされれば、まさにタイトル”イマジナリー・デイ”にトリップしてしまうよ!な感覚になると思います。 やはり彼は文字通りの”アーティスト”なのだなあと感じさせる作品です。 それほど分かりにくいものでもないのでは? あ、ジャケットは PAT METHENY −−−−−− IMAGINARY DAY となっているんですが、、、解読は買ってからのお楽しみ?! |
Trio Live評価:★★★★★
この人は現代でもっとも重要なジャズギタリストと言える。私はいつもこの人に、いい意味での裏切りを感じるしいつも聞くたびに驚きを禁じ得ない。オーネットコールマンとのソングXのときもそうだった。今回はトリオのライブなのだが、聞き所はずばり不思議な新開発のギターの音色とパット独自の叙情感(バラードにおける)とフリージャズフォームなDisc2後半におけるパットのぶちぎれた演奏だ=完全にレッドゾーンに入ってます。このFaith healerという曲で完全にパットは聴衆を威嚇して挑発する。パットは普段から、音楽の可能性を拡大する ことを目ざしているという。やはりただものではない。集団即興の嵐が君を襲う、君はパットの挑発に耐えうる、強じんな感性をお持ちですか??そんな心配をさせてくれる、なんか踏み絵的なアルバムです。あらま、パットの悪魔のささやきが..........聞こえてきました。 |
ジム・ホール&パット・メセニー評価:★★★★★
人気ナンバー1パット・メセニーと職人ジム・ホールのDUO作。この作品どちらのリーダー作だろうか?音楽的にはジムのスタイルであるが、この作品のリーダーはメセニーだろう。メセニーが心の師匠とも言えるジムをもてなしていると言った印象である。 |
ミズーリの空高く評価:★★★★
題名だけあって、本当に夕方の空を眺めていると、雄大さを感じにさせられますよ。特に、このアルバムはいたってシンプルな構成。しかし、チャーリー・ヘイデン&パット・メセニーのコンビならでわの、遊びも入ってる感じがします。 何となく、疲れている時、ボーっとしたい時や一息したいとき、気分がすっきり出来る事間違い無し!お勧めです。 |
ザ・サウンド・オブ・サマー・ランニング評価:★★★★★
フォークからジャズ、ブルースからロックンロールまでのすべてのアメリカ音楽が絶妙にブレンドされた、オール・アメリカン・ごちゃまぜミュージック。浮かんでくる情景は、少年時代の夏休み。夏休みの少年たち。すかっとした真夏の青空が良く似合う。−や−−なんてわくわくするね。トム・ソーヤーにでも会いに行けそうな。 |
トラヴェルズ評価:★★★★★
1982年6月22日から8月2日まで37コンサート、10月5日から11月24日まで43コンサート、計80コンサートをこなした中の最高のパフォーマンスを収めたライブ。パット・メセニー・グループの歴史は、1977年、ゲイリー・バートンのグループを離れたばかりのパットが、74年にウィチタの音楽祭でライル・メイズ(p) と出会い、マイアミ大学時代の友人マーク・イーガン(b)、ダン・ゴットリーブ(ds)とで第1期パット・メセニー・グループを結成した事に始まる。翌年の78年にはグループ名義の初のアルバム「想い出のサン・ロレンツォ」を発表。透明感あふれるサウンドは大きな反響を呼んだ。79年にはセカンド・アルバム「アメリカン・ガレージ」を発表。初のグラミー賞のノミネーションを受ける。81年、ベーシスト!がマーク・イーガンからスティーブ・ロドビーに交代。グループの代表曲である「ついておいで」を含むサード・アルバム「オフランプ」を発表。アルバムは大ヒットし、初のグラミー賞に輝いた。 82年にはグループのツアーを収録した初のライブ・アルバム「トラヴェルズ」を発表。ライブとは思えないほどの精緻な演奏と音世界は多くの音楽ファンを唸らせた。このライブ・アルバムを最後にダン・ゴットリーブがグループを脱退する。 パットが当時使用していたのは、ギブソン・セミアコースティック・ギターES-175、イバニーズ・エレクトロニック12弦ギターAR112AV、ギルドのアコースティック・ギターD30、ローランド・ギター・シンセ・ユニットGR300とギター・コントローラG303だった。 パットを知る上で絶対に押さえておかなければならない1枚。 |
ニュー・シャトークァ評価:★★★★
1979年リリースのギターのオーヴァーダビングで作り上げた完全ソロアルバム・・・いかにもECMから発売されていますと言った(笑)サウンドで、非常に美しいメロディが奏でられています。6弦・12弦・アコースティック・15弦ハープギター(とんでもない代物・・・笑)・ベースを一人で演奏し、優しく牧歌的に音を紡ぎだしています。僕は後追いの彼のファンなので、このアルバムを最初に聴いた時は何か物足りない印象でしたが(バンドサウンドが好きなので)、改めて聴き直すとパットの優しさがヒシヒシと伝わる内容で感動してしまいました・・・歳とったかなあ(笑)。6曲目8分少々の「デイブレイクは本当心に染みます・・・こういうメロディが浮かんで音で表現してしまうパットは本当天才ですね、オーヴァーダビングを有効に活用した素晴らしい曲!!古さを感じさせない時代を超えたいいアルバムです。 |
レター・フロム・ホーム評価:★★★★★
高速道路を走る時、車の中でビート70をかけっぱなしにしています。幸せな気分になれます。 |
ウィ・リヴ・ヒア評価:★★★
1994年ニューヨーク、ヒット・ファクトリーで録音。それにマイアミとウイロウでの録音をミックスしたとある。僕はパット・メセニー・グループの音楽は2種類あると思っている。一つがECM時代の音。もう一つがECMを離れた後の音である。前者は大きくマンフレート・アイヒャーがかかわった水晶のように透明感溢れる音楽。後者はブラジルの風味とニューヨークっぽさが交じり合ったメセニーの世界だ。本作はルイス・コンテ(per)、デヴィッド・ブラマイアーズ(vo)、マーク・レッドフォード(vo,tmpt)を加え、ドラム・ループを取り入れるなど、アメリカのR&Bを意識した作風になっている。もはや完全に後者の音である。 ただ、ここまで行ってしまうと既に他のアメリカン・ギター達と大きな差は無くなり、前者の音だっ!た頃のメセニーが懐かしくなるのは僕だけだろうか。ということでこのアルバムは僕にはとても退屈だ。 |
カルテット評価:★★★
1996年5月ニューヨーク、ライト・トラック・スタジオで録音。メセニー、メイズ、ロドビー、ワーティコのパット・メセニー・グループの主要メンバー4人で作ったアルバム。やっているのは何とストレート・アヘッドなジャズだ。曲調の多くはオーネット・コールマンの影響が強く感じられる。フリー・ジャズをメセニー・グループでやっている感じ。『Seven Days』あたりはメセニーの色調が出ている。 パット・メセニー・グループのメンバーとこういうジャズをやってみたくなったということなのだろう。ただいつもと勝手が違う感じは否めない。存在意義が不明だ。 |
ライク・マインズ評価:★★★★★
ゲイリー・バートン、チック・コリア、パット・メセニー、ロイ・ヘインズ、デイブ・ホランド。 現代のジャズ・シーンのトッププレイヤーが一堂に会した、まさに夢のようなアルバム。 そして内容もこちらの期待に十分に応えてくれる素晴らしさだ。大体こういう企画物は、豪華メンバーを単に寄せ集めににしただけで、中身は大したことない、なんてケースも実はよくあるんだけど、このアルバムは別。 メンバー全員がそれぞれに友情と敬意を払い、一人ひとりが「ワン・フォー・オール」の精神で一つの曲を作り上げているのがよくわかる。 メンバー間の息も絶妙で、1曲目の「クエスチョン・アンド・アンサー」が、スタジオで一緒に演奏した1曲目のファースト・テイクというんだから恐ろしい。個別にそれぞれが長い交流をしている間柄だけに、「せーの!」でこれだけの演奏ができるんだろうけど、それを差し引いてもこの完成度はスゴイ! 曲もゲイリー、チック、パットの3人からバランス良く選曲されているので、誰か一人好きなミュージシャンがいたら絶対「買い」、ゲイリー&チックやゲイリー&パット、あるいはパットの「Q&Aトリオ」など、複数のミュージシャンが参加したアルバムを持ってる人は「即買い!」の1枚です。 |
WISH評価:★★★★
確かJ.レッドマンのデビュー作です。現在の彼の盤と比べると、音色などが荒削りな感じですが、思いきりの良い演奏に好感が持てます。ギターのメセニーはいつもの弦でない抑え目な音色で若者のサポート役に徹している感じがして微笑ましく感じます。JOSHUAのオリジナル曲もいい感じで作曲センスの良さがこの頃から見え、昔のジャズスタンダードがそうだったように、ポップスのヒット曲を取り上げるなど音楽に対する考え方もこの頃からできているのだなあと感心してしまう1枚です。 ジャズを引っ張っていってくれえ−って感じです! |
マップ・オブ・ザ・ワールド評価:★★★★
1曲目からCDジャケット内の同タイトル映画の、砂利道を歩く脇を砂煙を上げながら通りすぎる車をかなり遠くから望遠レンズで撮っているシーンの写真のイメージ通りの作品で、この作品の次にパット初期のEVERY DAY(I THANK YOU)を聞くと”今まで自分のやってきた事を、つい見直し反省したくなる”ほどの清浄効果がある。 |
トリオ99>00評価:★★★★★
非常にスリリングで、心地よい安定感。 相反する二つのエネルギーがこのアルバムには充満していて、 音の塊がスピーカから飛び出してくるようです。 非常にコンテンポラリーな感もあり、モダンな雰囲気。 パットメセニーは勿論、特筆すべきはドラマーであるビルスチュワートのスリリングなセンスの良い、しかも安定したプレイ。これは流石としか言いようがありません。 言い過ぎかもしれませんがこれこそがニュースタンダードと言えるのではないでしょうか。 |
ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック評価:★★★★★
日本版のみボーナストラック、それも12曲目のSayItだって。ずるいよー!でも買っちゃうんだよねー。そりゃブレッカーのSayItは聴きたいもんねー。 |
スピーキング・オブ・ナウ評価:★★★★
2002年発表。前作より5年のスパンあり。最新作『The Way Up』は2005年2月発表だからその後また、3年のスパンがある。 重要な変更点はボーカルがペドロ・アズナールからリチャード・ボナに変わっていることだ。リチャード・ボナは渡辺香津美の最新作『Mo'Bop1・2』で参加しているので知っている人も多いだろうが、ここではボーカル・パーカッションとしての参加になっている。 閑話休題。完成されたパット・メセニー・グループのサウンドというのは、パットのギター、メイズのキーボード、そしてペドロ・アズナールのボーカルが渾然一体となって電子のように飛び回る音楽だった。しかしながら本作ではその重要な完全体の一つの要素が抜け去り、『別物』になっている。それが進化か退化か、意見の分かれるところであろうが僕にははっきりと退化と感じられる。 スパンの長いアルバムの出し方もレコード会社との関係もあるのだろうが、このグループのイマジネーションと創造力の減退も大いに関係ある気がする。パットのギター、メイズのキーボード、そしてペドロ・アズナールのボーカルが渾然一体となって電子のように飛び回る音楽を再び聴けないのだろうか?残念で仕方がない。 |
Speaking of Now評価:★★★★★
Pat Metheny Groupとしての5年振りの新作は,サウンド的にはフォーク・タッチも取り入れ,長年のファンにはそこはかとない懐かしさに溢れた響きを持つものとなっている。前作"Imaginary Day"が(時としてのけぞるほどの)かなりプログレッシブなサウンドを指向していたため,本作との落差にとまどうリスナーもいるかもしれないが,むしろこうしたサウンドこそがPMG本来の魅力ではなかろうか。新加入のRichard Bonaは優れたボーカルを聞かせるが,Pedro Aznarの声を好むPMGファンにはやや違和感があるかもしれない。 |
オフランプ評価:★★★★★
パットはかれこれ20年以上聴き続けている。20年経ってもずっと頭の奥深く鳴り続けているのは3曲だけ。ファーストの「Bright Size Life」、「80/81」の「Every Day (I Thank You)」、そしてこのアルバムのJamesだ。ジェームズ・テーラーの曲イメージを思い浮かべて作ったときくが、もっともっと素晴らしい至高の出来栄えになっている。実験的なことが大好きなPatだけど、誰が聴いても彼と分かるこの曲に事神髄があるなと思う。 |
アメリカン・ガレージ評価:★★★★★
Pat Metheny Groupとしては、前作"Pat Metheny Group"に続く第二作目である。1979年のリリースだが、その瑞々しさ、新鮮さは世紀を越えた今でも全く変わらない。前作の突き抜けた感触はそのままで、CDプレーヤーにかけたらそのまま一気に聴き通せる。というか、その間何もできない。ややロック色を帯びているところもあり、また、Maysの影響もあってか、後のPatを形容する「新アメリカ印象派」(と訳すのか?)的なところも見えて、聴き返すほどに楽しいアルバムである。曲調もとにかく楽しい。まさにガレージスタジオで、若者たちが好きなサウンドを創り出してそれを満喫している、といった雰囲気が直に伝わってくる。疑いを差し挟むことなくお勧めである。 |
ファースト・サークル評価:★★★★★
と勝手に思っています。PMGの盤の中では1番好きな盤です。盤自体の完成度やPMGの打ち出していくべきカラーがこの時点で一応完成しているのではないかと思っています。発売当時に2曲目のヨランダ・ユー・ラーンは、なんとPVを作って、MTVなどにも打ち出していっていました。この後にブラジル色を取り入れたりしてくることから、PMGの第1期出来上がり−って感じです>。 |
80/81評価:★★★★★
メセニーの盤はほとんど全部持っていますが、個人的には一番好きです。カントリー、フリー、ストレートアヘッド、バラッドなど彼の土台となっている要素・原点がこの時期から確立されている事に非常に驚かされます。2テナーのM・ブレッカーとJ・レッドマンの親父であるD・レッドマンはそれぞれフリーっぽい曲の中で、個性を発揮していて面白いです。アルバム最後の方の「EVERYDAY」でのブレッカーのソロなどはほんと気持ちいいですよ! |
ワン・クワイエット・ナイト評価:★★
ノラ・ジョーンズの3曲目とキース・ジャレットの6曲目以外は大して良くないですね。最近のものでは、この「One Quiet Night」より、「The Way Up」というアルバムのほうが、全然良かったですね。だいぶ以前ものだと「We Live Here」が最高でしたね。「We Live Here」がパット・メセニーの最高峰のアルバムなんじゃないでしょうか、今のところは。次いで「Letter From Home」「Secret Story」、Charlie Hadenとの「Beyond The Missouri Sky」あたりが次点になりますね。「Quartet」というのは変なジャズアルバムで、かなりデキが悪かったです。「Zero Tolerance for Silence」(1994年)というアルバムを御存知ですか。レビューを見てもらえれば分かりますが、みなさん異口同音に、こんなのありえないとレビューされています。こんなアルバムが、こんな人気アーティストのアルバムにあるのです。自分も決して忘れる事の出来ない超最悪盤です。 |
パンク・ジャズ: ジャコ・パストリアス・アンソロジー評価:★★★★★
エレクトリックベースの革命児、musician's musician ジャコ・パストリアスのデビュー時からの軌跡をたどるファン必聴の一枚。 オープニングの「The chickin」は本CD初出のホームレコーディングという貴重な音源。ジャコの若々しく微笑ましいプレイを聴くことが出来る。 −のソウルシンガー、LITTLE BEAVERとの共演作では後のWEATHER REPORT時代の『RIVER PEOPLE』でも聴かれる7AGAINST8のベースラインがすでに確立されており天才の片鱗がうかがわれる。 特筆すべきはアイアートとのコラボレーション−『NATIVITY』!JAZZというカテゴリーをも越えたこれぞ必聴の名作! DISC2ではジャコのソロ時代、WORD OF MOUTH時代の代表曲も収録されており初めてジャコに触れる人も失望させない充実の内容。 カバーデザインやインナースリーヴの美しい写真も申し分の無い仕上がりとなっており・・・・・・・四の五の言わずにジャコを聴け!! |
ワールド・トラベル~「世界の車窓から」評価:★★★★
なごみました。 音楽を聴いてるんですと強調していなくて、 それが流れてるのが普通、のような、 まるでやわらかな空気の中にいるみたいな気持ちになりました。 第二弾とか出ると嬉しいなーv |
ECM 24-bit ベスト・セレクション評価:★★★★★
内容についてはいうまでもないです。ECM時代のアルバムほとんど全てから一曲づつ選曲され、各々にメセニー本人の解説がほどこされています。各楽曲への思い入れや想い出、意味合いなどが記され、そういった背景を知りながら聞くことで一層楽しめると思います。 |
ブライト・サイズ・ライフ評価:★★★★★
美しく、清涼感溢れるサウンドと楽曲。BGMにはもってこいの心地よいアルバムです。しかしよく聴くとなかなか複雑な作りであるし、ジャコのベースも大活躍していますので、腰を据えてじっくり聴いてもとても楽しめる大変味わい深いアルバムです。そんじょそこらの薄っぺらい安物フュージョンもどきとの格の違いをまざまざと見せ付けてくれます。 恥ずかしながらこのアルバムを聴き出したのはほんの最近。田舎ににすんでいたこともあり、また他にも聴きたい音楽が山ほどあったのでここまで手が回らなかったのです。(ほとんど言い訳・・お金もありませんでしたし・・)。 これを買うまでは、ギタートリオにおけるジャコについては、ずっと「ライヴ・イン・イタリア」で我慢(ライヴ・イン・イタリアが悪いと言っているわけではありません)していましたが、ようやく購入!。もう一日中聴きっ放しですが、全く飽きません。 所謂ジャズフュージョンファンの人ばかりでなく、音楽を愛する人全てにお薦めしたい「名演・名曲がたっぷり詰まった名盤」です。 |
想い出のサン・ロレンツォ評価:★★★★★
パットメセニーグループとしての記念すべき第一作目のアルバム。レコードの頃にA面を占めていた「想い出のサン・ロレンツォ」「フェイズ・ダンス」の二曲が最高。このアルバムの爽やかさというか透明感は最近の作品(それはそれで素晴らしいのだが)からもなかなか感じることのできないモノ。今聴いてもまったく遜色のない完成度の高さが楽しめる。 |
The Way Up評価:★★★★★
パット・メセニー”グループ”での最高傑作だと思う。 最初聴いたときも「あぁ、これこれ!」と思わず感じました。 そして、繰り返し聴いているうちにもう病みつきに! メセニーファン必聴の1枚! |
想い出のサン・ロレンツォ(紙ジャケット仕様)評価:★★★★★
パットメセニーグループの記念すべき第一作目。お馴染みメセニー、メイズのコンビにドラムのダニーゴッドリーブ、ベースのマークイーガンという布陣。全曲素晴らしいですが、特にA面の二曲は大好きです。もう二十数年前の作品ですが、全く色褪せる事のない名作。 |
アメリカン・ガレージ(紙ジャケット仕様)評価:★★★★★
PMG名義の二枚目のアルバム。メンツはオリジナルメンバーのメセニー、メイズ、マークイーガン、そしてダニーゴッドリーブの4人。一枚目が透明感溢れる爽やか(?)なサウンドだったのに対して、本作はよりカラッとしたロック的で明るいサウンドになっている。 |
オフランプ (紙ジャケット仕様)評価:★★★★★
全てが傑作揃いのPMGでどれかひとつの名作を選ぶのは難しいが、本作は初期メセニーグループの佳作といえる一枚。ライブでも頻繁に演奏され続けているPMGの代表的な名曲「are you going with me」を収録。メンバーは、パットメセニー、ライルメイズ、スティーブロドビー、ダニーゴッドリーブ。パーカッションでナナヴァスコンセロスも参加。ナナのボイスが使われており、後にペドロアズナールを加えて大きくボイスをフィーチュアしていく路線の萌芽が見て取れる。 |
トラヴェルズ(紙ジャケット仕様)評価:★★★★★
最強のコンビのメセニー、メイズに加え、スティーブロドビー、ダンゴッドリーブが顔を揃えていた時代のライブ盤。パーカッションでナナヴァスコンセロスも参加。瑞々しい演奏に心洗われます。個人的には「フェイズダンス」「サンロレンツォ」の二曲のライブバージョンを聞けることに感謝している一枚。もちろん他の曲も最高です。中でも「アーユーゴーイングウィズミー」は感激必至。 |
ファースト・サークル(紙ジャケット仕様)評価:★★★★★
ボイスのペドロアズナールとドラムのポールワーティコを新メンバーに迎えた新生メセニーグループの大傑作。PMGの歴史の中でも屈指の名盤です。特筆すべきは、今もライブの定番となっているアルバムタイトル曲「ファーストサークル」で、ハンドクラップのイントロからギターの美しいアルペジオ、そしてペドロのボイスをフィーチュアしたテーマと見事な流れの素晴らしい楽曲にただただ打ちのめされるばかり。怒濤のエンディングでは思わず涙が溢れそうになります。必聴です。 |
ザ・ウェイ・アップ(初回)評価:★★★★★
今や一曲単位でダウンロード出来るわけですが、それだとアルバムの意味が薄らぐと思うんです。 四つの構成に分かれているようですが、僕は一気に最初から最後まで通して聞くのが好きです。 何処かに出掛けるとき、それは68分10秒以上の所まで。 高速道路を飛ばすというよりは、自分の暮らす街から一般道で夕方から暗くなる頃が音が冴えます。 遠くの山並みが夕日に包まれ、家路を急ぐ車の流れに任せながら、 大きな音量で楽しんで下さい。見慣れた風景が忘れられない程美しく、 全て洗い流してくれます。途中で止めるといつも残念な気持ちになります。多くの方が良い時間を過ごしてもらえればいいです。 |
リジョイシング評価:★★★★★
本作はメセニーが、オーネット・グループの一員として参加経験のあるヘイデン(b),ヒギンズ(ds)と組んだトリオによる83年11月の録音。 First Circleの3ヶ月前である。 全曲中3曲がオーネットのナンバーということで有名であるが、オープニングのLonely Womann(オーネットのものとは同名異曲)に惹かれるか否かで当アルバムの好き嫌いが分かれるであろう。エレアコであろうか、メランコリックな響きのマイナー・キーによるスローナンバーに時折どっぷりと浸かりたくなるのである。6曲目は哀愁味がさらにいや増す曲調であるが、ソロは「ついておいで」的なギター・シンセによるスペイシーな展開・・ アルバムトータルとしては前半はメインストリーム・ジャズ系、後半はOfframp的なエレクトロニクスを多用したフリーキーな展開を含む曲群。もちろんオーネットのナンバーも楽しめるが、メセニーのメインストリーム的アプローチが耳に新鮮なアルバムである。 個人的にはOfflampをしのいで聞く機会の多いアルバムである。 なお85年12月のSong Xではオーネット自身との競演を聞ける。 |
ザ・ウェイ・アップ評価:★★★★★
口うるさく、気難しく云うつもりは無い。ただパット・メセニー・グループ(PMG)に興味がありこのアルバム・音楽を楽しみ、感じたいのであれば、i-PODやMD、CDウォークマンで聴いていては伝わりにくいと思う。(付属しているヘッドフォンのサウンドクオリティではわかりにくい)このアルバムの繊細な音から成り立つ抑揚感や連鎖するサウンドを真摯に受け取り自分なりにイメージし感じて欲しいと思う! 彼らが作り出す新たな音楽。新しいから理解されにくい、だから先入観なしにいい環境でなるべく聴いて欲しい。かえってパット・メセニー・グループ(PMG)を知らない人の方が素直に受け入れられるのかもしれない。 パットの音楽に対するどん欲に突き進む真摯な姿勢は全く変わっていない。このアルバムを聴いて強烈にそれを感じる。故に彼は常に進化し新しい世界へ入っていったとも思う。パットがPMGとしての新たな表現を試みた節目の作品なのかもしれない。次のPMGの作品が出るのかどうか心配にさえなってくる。 今思えばPMG以外のソロ活動で作り出してきた一連の音楽を聴いていると、今回のPMGのアルバムもいずれ作られるべき作品だったのかもしれない。そして、このアルバムの「Opening−Part Three」まで全曲を通じて、あなたを中心に繰り広げられる物語を、イマジンを想い浮かべ感じ取って欲しい。その中にはいくつもの情景や空間が広がり異なった時間の流れが同時に進行している・・・あなたが心地よく感じる情景や空間をイメージし・・・時間を忘れて・・・あなたの物語を作って欲しい・・・ 追記、パットが「ついておいで」よと優しく誘っている。もちろん僕は一緒に連れて行ってもらう! |
ソングX:20thアニバーサリー評価:★★★★
近頃流行りの「リマスター&ボーナス」だと思っているんだったら、Patの事を全然わかってない!って言いたい!より良い音楽を世界に届ける事にのみ執着し、名誉にもお金にも虚飾にも興味が無い本物の音楽の寵児なのです。20年前にCDの収録曲数に制限されながら、数日で作り上げたアルバムをさらなる完成度の高みに引き上げたかった彼の「大志」が見事に結実しています。いわば「ディレクターズ・カット」新たな曲を収録し、リマスターする事に加え、時代の流れが、このアルバムをまったく新たな物に仕上げていると言って良いでしょう。Pat自身もこの20年間、ファンに向かって新たな音楽の広がりを問いかけていますし、私自身、20年前とはまったく違った新鮮な感覚で聴く事が出来ました。 さらに嬉しいお知らせとして、ゲフィン時代のマスターをこれから次々に「ディレクターズ・カット」としてリリースするそうです。「スティル・ライフ」や「レター・フロム・ホーム」が20年の時を超え、どんな新訳で我々に届けられるのか楽しみではありませんか!? 「アンビシャス・プロジェクト」と名付けられたこの計画、まさにPatの「大志」に期待したいです。(けど新譜も聴かせてね・・・) |
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