これはそんな人たちに是非お勧めしたい本です。子供の頃もっていたあの熱い想いのその「熱さ」だけを蒸留した現在の仮面ライダーサーガです。それ程期待せずに本書を購入しただけに、尚更そのテンションの高さを意図せず味わえた楽しさがありました。若い方も変身ヒーローの原点であるライダーを体験してみてください。
『仮面ライダーSPIRITS』は、そうしたライダー達の強さ猛々しさを、実写ドラマに忠実なコスチューム表現と漫画ならではのアクション描写で余すところなく伝えながら、しかし彼らの強さの本質が、改造手術とは別の理由から生まれていることを、改めて思い出させてくれる。慈しむ力、怒る力、信じる力、想う力、悼む力…。それらを生むのは変身ベルトや人工筋肉ではない。彼らの魂(SPIRITS)なのだ。
我々も、この作品を通してライダー達の魂に触れよう。そして取り戻すのだ、憧れる力、涙を流す力を。
「流浪(さすらい)の雷鳴」前・後編(ストロンガー)、「約束の蒼空(そら)」前・後編!カイライダー)、「流星(ほし)の神話」前・中・後編(スーパー1)の3エピソード、7回分を収録。
圧巻なのは記憶を取り戻すために戦うZXと対峙する仮面ライダー1号との戦闘シーン。
そして1号・本郷がZXへ放った台詞がたまらなくカッコイイです。でもそれだけじゃ終らないんです。
この漫画の本当のプロローグをその目で確かめてください。
執拗なZXの攻撃に屈せず立ち上がるV3の勇姿は、「ご都合主義」ではない「本物の正義」を僕らに改めて教えてくれる。
−−自身も当初は「復讐の為に」改造人間となった風見四郎/V3(その辺りはオールドファン以外には分かりにくいか?)。「目覚めてくれ!」と言わんばかりの戦いぶりは、雌雄を決するものではなく「ZXへのメッセージ」そのものである。その思いは、果たしてZXに届くのか?
そして、いよいよ本格的に動く気配の「バダン」。−−今日からまた7巻を待つ日々がはじまりました…。
あ、そうか。滝はV3とはこれが初対面なのか。これも何だか感慨深いぞ。−
このデータは、06年02月12日0時41分37秒現在のデータであり、現時点では変更されている可能性があります。