そして、もう一人の注目政治家が、三木と共に鳩山政権を支えた豪放磊落でならした河野一郎。(河野洋平議員の父親。)当時はまだ未知の領域であったソ連(現ロシア)に乗り込んで、クレムリンの実力者フルシチョフなどと互角に渡り合って日ソ国交の下地を作り、シベリアに抑留されていた日本人捕虜の解放も実現させたすごいオヤジです。三木の死後は政争に明け暮れて、その優れた政治力を発揮する機会が激減してしまうのが残念ですが、とりあえずこの巻では三木同様、大活躍します。
現代においては望むべくもない、スケールの大きな政治家たちをせめて本書の中だけでも体感してみてはいかがでしょうか。
所謂「政局」がらみの話がメインになっており、「政策」面での特筆すべき描写が、やや希薄になっている点が、不満と言えば不満ですが・・・それも現実かも知れません。
周りの圧力がどうあろうと「立つべき時に立つ」角栄の姿に「男」を感じました。
残念ながら、もう自民党は「寿命」が来ていると個人的には思っております。
我々民衆一人一人の「声」を、真の意味で糾合していく時に、本当の意味での「改革」が始まるのでは無いでしょうか?
本書で、若き政治家として脚光を浴び始めた人々が、現在政治の表舞台で活躍している。つまり、現在政治家として活躍している人々の過去を知ることのできる貴重な書籍といえるだろう。
そして、「行政改革」や「憲法改正」など、政治問題として議論されている重要な命題が、どのような取り上げられ方をしてきたのか、その系譜を知ることができる。本書は、「歴史」と「現在」をつなぐ重要な架け橋であり、知っておいて損はない内容を有していると思う。
このデータは、06年02月12日0時46分21秒現在のデータであり、現時点では変更されている可能性があります。