それぞれがそれぞれの立場と気持ちを貫いていきぬく。たとえそれが正義であろうと悪であろうと。しかし一人の正義はもう一人の悪にも成りうるのだ。
一人のアドルフは、ユダヤ人撲滅を唱えた狂気の軍人、アドルフ・ヒットラー。そして、語り部峠は、日本の新聞記者。この物語は、峠草平が「ヒットラー出生文書」を手に入れることから始まる。しかしそれが原因で峠はナチスのゲシュタポ、日本の特高警察から追われることとなる。
残酷さの中に、平和を訴える手塚氏のメッセージが伝わってくるような作品だ。
そのメッセージ性もさることながらストーリもこの上なくすばらしい、どうしてこんな大胆な発想+ストーリーが出てくるのだろうとただただその偉大さに脱帽してしまう。
今世界がいろいろ混乱していますがそんな時に読んで手塚さんのメッセージに付いて良く考えてほしい。ぜひ読んでみてください.
このデータは、06年02月12日0時50分45秒現在のデータであり、現時点では変更されている可能性があります。