ぼうぜんとする父、母。それより、傷を受ける、達也、南。体操服姿で早歩きに歩く南を見て、小さい子が「泣いてるよ」「あのおねえちゃん、泣いてたよ」と言う場面が印象的。
南は、けなげにも人に涙を見せないよう、下向きに顔を向け、帽子をかぶっていた。それを見られるのは、小さい子だけだった。
あまりにも大きい和也の死。それを乗り越えるため、達也はひそかに、和也と同じ練習を始める。
彼らは純粋に野球を愛し、プレーし、あるときは勝利に喜び、またあるときは悔しさに涙するのだ。そこにあるものは一体何なのか、この漫画を読めばわかる。あの暑い暑い夏…この漫画を読み、手に汗握り、感動し、テレビの前で、また甲子園に足を運び泣いた。甲子園という言葉を思うだけで泣けてくる。まだ読んでないというのなら、是非読んでもらいたい。
達也のライバル、新田明男は、天才バッター。本当は、和也と勝負したかったが、相手がなくなり、甲子園で準優勝する。高校生で最高のバッターが、またかっこいいし、会社の後継ぎというから、もてる。
新田の妹、由加は、誰かとデートしても、それよりはるかにいい男(兄)が家に帰ればいるので、飽き飽きしていた。しかし、新田と勝負して三振を取った上杉達也に、一目ぼれする。彼女は女性の直感で、浅倉南をライバル視して、さまざまに戦いをしかけてくる。でも、女性としての能力は、南が上。
タッチは、野球そのものも楽しめる漫画ですが、そういった、人間関係、恋愛といった、思春期の複雑な思いを感じることが出来る漫画です。
続編も映画になるくらいですから、
この漫画の人気の凄さを感じます。
このデータは、06年02月12日0時39分3秒現在のデータであり、現時点では変更されている可能性があります。