ナチスドイツのアドルフ・ヒトラーが実はユダヤ人だったということを題材にした人間ドラマです。
ほかに2人のアドルフという名前の人物が出てきて、戦争によって彼らの人生は翻弄されます。
人間味あふれるいろんなサイドストーリーとともに、調べつくされた時代背景と、おそらく作者の戦争体験も含まれていると思われるずっしりと響くメッセージにあふれています。
主人公は日本人ですが、彼が魅力的な人物で、彼が出会うさまざまな人々も本当に魅力的です。
単に戦争反対のメッセージではなく、もっと身にしみて、人生とは何か、人間の営みとどういうものかということが、ストーリーのなかからあふれ出てきます。
最近映画になった「スパイ・ゾルゲ」も、!サイドストーリーとして登場しています。手塚治虫の奥の深さを感じます。
おすすめです。
お互いに正義を振りかざして衝突する状況を描いた作品は書籍や映画でたくさん発表されています。漫画でこういうテーマが描かれていますので、若い人たちに自問自答してもらう材料として良いのではないでしょうか。テンポよく全編を読み通すことが出来ると思います。
ところで、おなじみのランプ氏も登場しています。他のキャラクターは、、いるかもしれませんが私は見つけられませんでした。
このデータは、06年02月12日0時50分42秒現在のデータであり、現時点では変更されている可能性があります。