ファンキー・サイド・オブ・シングス評価:★★★★
このアルバムはまず第一に、名曲「サム・スカンク・ファンク」のコブハムヴァージョンが収められていることで有名である。 とにかく叩きまくり。 凄い。 ある意味では、決定版と言われているテリー・ボジオヴァージョンを超えている。あっちはマイケルに煽られて一緒になってイッちゃってる若造、という感じだったが、こっちはもっとやらんかいとばかりにメンバーのケツを叩きまくっているのだ。 さすがのマイケルも物凄いソロをかましてはいるが息も絶え絶えなのである。 そしてこのアルバムの良い点の第二はキース・ジャレット作「ソーサリィ」が世にもかっこいいアレンジを施されて演奏されていることだ。 アレンジは鍵盤担当、ブルガリアの鬼才ミルチョ・レヴィエフ。 「サム・スカ」も塊−いがこの曲のキラーぶりも素晴らしい。 そしてなんと言っても凄いのは完全ワンテイク、無編集で録りきった9分に渡るドラムソロ。 この演奏は凄い。 テクニックがどうとか、フレーズがどうとかの次元じゃない。 こんな「曲」になってるドラムソロ、めったに拝めるもんじゃない。 締めはレヴィエフ作曲の「ムーディ・モウズ」。 この曲がまたちょっとバルカンな感じでいいのだ。 この頃のコブハムの音楽がいかに凄かったかをまざまざと感じる1作である。 |
ライヴ評価:★★★★★
一曲目の「ヒップ・ポケット」が最高。コブハムのドラムにジョージ・デュークのクラビネット、アルフォンソ・ジョンソンのベースの上でジョンスコが暴れる。こういうアルバムは最近は少ない気がします。おすすめです。 |
スクール・デイズ評価:★★★★★
日本盤帯タタキ引用:「ベースプレイのみならず、スタンリーの音楽性の高さを証明したヴィヴィッドなソロ第4作」。1976年リリースのフュージョン史に燦然と輝く大名盤・・・なんと言ってもタイトルトラック「スクールデイズ」にぶっ飛びます!!とにかくこの曲におけるベースは、本当凄い・・・スタンリークラークの人気を決定づけた超絶テクニック満載の素晴らしい曲!!この曲での面子がまた素晴らしくて、デヴィッドサンシャス(Key)・レイモンドゴメス(G)・ジェリーブラウン(Dr)の強力メンバー!!個人的にデヴィッドとレイが大好きなので余計思い入れもあります(笑)・・・ギターがJEFFBECKだったら、きっともっと凄かったでしょう!!2曲目「クワイエットアフタヌーン」!は!フュージョンそのものという感じの曲ですが、スタンリーの何気ないベースがなかなか超絶・・・因みにドラムはスティーヴガッド!!4曲目はジョンマクラフリンをフューチャーしたアコースティックナンバー。余談ですが6曲目には後に「ロックペブルス&サンド」でギターを弾くチャールズイカルスジョンソンが参加しています。スタンリーの最高傑作!!!!!!!!!! |
内に秘めた炎評価:★★★★★
マハヴィシュヌ・オーケストラはもっと評価されて良い すごいバンドだ。ジャズの面から評価しようとするから、 過小評価となってしまうのだろうか? ロック・ファンから見ると、ジェフ・ベックをインスト・ フュージョン路線に走らせ、多分、後期キング・クリム ゾンは、マハヴィシュヌを見て、バイオリン奏者であるデヴィッド・クロスを加えた編成にしたに違いない。 このバンドは、ジャズではなくロック、またはプログレ バンドとして評価してこそ、正しい位置に置かれると 思う。 |
火の鳥評価:★★★★
テクニシャン揃いだった頃のマハビシュヌによるマイルストーン的作品。Fusion以前のジャズとロックの融合を試みた音作りだが、その独特なサウンドは現在聞いてもなお新鮮である。各メンバーのインプロヴィゼーションにおける名人芸は言うまでもなく、バンドユニットとしてのまとまりも前作より向上している。ただし、叙情的な音を期待する方には不向き。 |
ジャック・ジョンソン評価:★★★★★
このアルバムが映画のサントラという事実はどうでもいい。まず、一曲目。一拍目裏から入るコードワークは、今聴いてもカッコよすぎる。ナチュラルディストーションでバックにリフを延々と連ねるマクラフリンにマイルス親父の孤高のペットが炸裂していく。モーダルだがファンキーかつロックという、高度な音楽性に支えられた抑制がすがすがしさや抜けの良さを体現している。ドライブの友。 |
ビッチェズ・ブリュー+1評価:★★★★★
カルロス・サンタナはマイルスの音楽を「宇宙についての音楽」と 言ったけど、違うと思う。 マイルスの音楽自体が「一つの宇宙」なんです。 「サンクチュアリ」での混沌とした所から大きなうねりを生み出す ところなんか如実に語っています。 |
ジャック・ジョンソン評価:★★★★★
これは絶対大音量で聴くべきだ。どんなに滅入った気分の時でもすっきりすること間違いなし。 何を聞くか?ジョン・マクラフリンのギターのカッティング。ぶっとぶこと間違いなし。 映画のサウンド・トラックとして構成された音源だ。ボクシングのヘビー級チャンピオンの記録映画だが、そちらのほうは、写真が多用されていてそう面白くはない。 しかし、音楽のほうは何度聴いても飽きはこない。 |
バイ・デザイン評価:★★★★★
知名度もなければ、コブハムのお勧めアルバムに挙げられることもまずないが、本作は90年代ジャズ&フュージョンシーンを代表する素晴らしい内容のアルバムだ。 まずなんと言っても曲がいい。 1stアルバム『スペクトラム』からその非凡な作曲センスを見せていたコブハムだが、ここではその才能が全開だ。問答無用にかっこいいアーバンフュージョンのトップナンバー「Kinky Dee」、ラリー・コリエル&ライヴ・フロム・バイーアやヴォルフガング・シュミッドのアルバムでもとりあげられていた名曲「Panama」、淡々としたベースラインがなんとも渋い「Mirror's Image」、サンバリズムに変わるサビの部分が気持ち良い「Rendez-Vouz at Studio Gimmick」など、素晴らしい曲揃いなのだ。 そして次に、参加メンバーがすごい! 今をときめく超絶ベーシスト、ブライアン・ブロンバーグや最近リーダー作をリリースして話題になっているピアニストのジョー・チンダモ、それに元ウィントンorブランフォードマルサリスのバンドにいたベースのデルバート・フェリックス、そしてサンボーンのバンドで大活躍のディーン・ブラウン。 大物ではアーニー・ワッツ、ラリー・コリエル、シーラE。 こんな豪華なメンバーがそれぞれの持ち味をしっかり発揮しているのだから内容が素晴らしいのは当たり前なのだ。 特に凄いのがブロンバーグのパガニーニのごとき超絶技巧ソロと縦横無尽にアドリブを繰り広げるワッツ。 そしてこのアルバムのもっと素晴らしいところは、エレクトリックな曲でもアコースティックな薫りがするところだろう。 ジャズミュージシャンの持つ濃密な音色が決してテクノロジーに埋没していない。 それを引き立てているのが世間一般の「豪快」というイメージからは程遠い、恐ろしく繊細なコブハムの美しいドラミングなのだ。 「ビギナーに推薦する」名盤を離れたところに宝の山は眠っている。 このアルバムはその光り輝く山への第一歩だ。 |
ノルディック評価:★★★★
彼が本当はどれほど繊細で美しい音を出すドラマーか、ということを分かってもらうには最適のアルバム。 ドラムコーで鍛えた彼の恐ろしいほどの音の粒立ちが、これほど分かりやすく楽しめるアルバムはこれまでなかったといってもいい。 加えてヨーロピアンテイスト漂うメロディ重視の音楽性。このアルバムが出た少し後から、ヨーロッパジャズの怒涛の復刻、マーケティングのブームが訪れた。 もしやこれからの音楽の流れを予測していたのでは?と勘繰りたくなるような先見性に満ち、かつ美しいアルバムなのである。 メンバーの中では作曲の才能も突出したものを見せるソプラノ&テナーのトーレ・ブリュンボルグの演奏が光っている。 もちろんコブハムも曲を提供しており、1.や8.は彼の独特!メロディセンスが出た好ナンバー。 そしてこのアルバムの最も素晴らしいところは「バンド」しているところだろう。 誰が目立つでもなしに音楽に全員が平等に貢献している。 こういう音楽性も、最近段々と注目されてきているが、これも先見の明? いやはやコブハム恐るべしである。 |
ラプソディー・イン・ブルー評価:★★★★
30年前初めてデオダートを聴いたのは「ツァラトゥストラはかく語りき」でした。その次に出た「ラプソディー・イン・ブルー」どちらもLPを買いました。 あれから30年、もう一度聴きたくなりCDを購入しました。 今聴いても新鮮です。 ジャズ・ロック・ソウル・クラシックのジャンルを超えた音楽です。 |
チェリー評価:★★★★
スタンリー・タレンタインとミルト・ジャクソンという2人の ブルース好きによるダンディなセッション。おまけにギターは テキサス出身、当時アトランティックのセッションで粋なソウ ルフィーリングを撒き散らしていたコーネル・デュプリー、と くれば、もうこの濃密さは推して計るべし!いいですよ。 |
ブルース・ファーム評価:★★★★★
CTIでのカーターファースト、しかも5曲がオリジナル。音はまさにCTI。そしてバックがまたすごい。ロウズの気持ちの良いフルート、1,4,5のリチャードティー、2,3,6のボブジェームス、どちらも最高です。全曲すばらしのですが、2の美しさが個人的ベストです。 |
タイム&ラブ評価:★★★★
聴けば思わず笑みが浮かぶ耳に心地いいハーモニー。 若い二人の軽快なナンバーも良いけれど、しっとりと聴かせる曲をあつめたこのアルバムでは、透明感のある美声に、時を重ねてこその深みが加わったジャッキーの歌声を楽しむことがでます。タイトルどうり、このベテランおしどりデュオが育んできた音楽への時と愛情を感じさせる素敵なアルバムです。 ゆったりとすごしたい時は取り出して聴きたくなるアルバムです。ブラジル風バッハ5番を取り上げているのもヴォーカル好きにはうれしいところです。 |
ツァラトゥストラはかく語りき評価:★★★★
なぜかデオダートというミュージシャンは"知っている人は知っている"的な扱いになり勝ちだと思いませんか? 音的にも聴きやすく、好んで"クラブ系"(っていうのかな?)DJがサンプリングのネタに使ったりしていますから、もう少し名前が聞かれても良いように思います。で、本作はそのデオダートを実質的に世界に知らしめた作品といって良いと思います。タイトル曲の1は(あの映画のおかげで)クラッシクファンのみならず、誰もが耳にしたあの曲です。原曲もいいのでしょうが、エレクトリックに色付けされたこの曲もまた一興ですよ(アレンジャーとしての評価が高いのも頷けます)。 |
スペクトラム評価:★★★
なぜか個人的にはB.コブハムものは避けてきているのですが(自分でも確たる理由は不明..)、流石に"名盤"とか"記念碑"などという修飾子が付けられた作品は聴かなきゃいけないかなぁ、、と多少、優柔不断、付和雷同なノリで手を出してみました。先入観がある分、確かに"楽しい"アルバムとは言い難く、また、新しい作品でもありません(初版は'73年)ので、音そのものやアプローチは古臭いのですが、元祖"手数王"の名に恥じぬ見事なバチさばきです。 もう一つは、(これまた難解な)J.ハマーのkeyが意外にもグツとくるところがあったことですかね。あと、ちょい役的ですが、大好きなJ.トロペイも参加していますので..(^^; |
ツァラトゥストラはかく語りき評価:★★★★
一曲目の「ツァラトゥストラはかく語りき」はデオダート最大のヒット作。クラシックの名曲をジャズロック仕立てにした名演奏です。ジャズフュージョンファンならこの曲だけでも必聴。 |
《アドリブ誌リコメンド KUDU ベスト12》 24ビット・リマスタリング ワイルド・ホース・ロック・ステディ評価:★★★★
本作はジョニー・ハモンドが1971年に録音したKUDUレーベルにおける2作目です。いわゆる“クロスオーヴァー”という表現がピッタリの作品で、選曲も申し分なく、ボブ・ジェームスのアレンジも冴えています。主役は勿論、グローヴァー・ワシントンやジョージ・ベンソン、エリック・ゲイルもいいソロを披露しています。最後の“Wild Horses”はローリング・ストーンズの曲で、私は原曲を聴いたことはなかったのですが、いい出来栄えです。5曲目の“It's Impossible”はスピード感に溢れ、しかも各ソロイストが素晴らしいソロを展開しています。原曲がいいせいか、アルバムの中で私が一番惹かれた曲です。 |
スペクトラム評価:★★★★★
コブハムのタイトなリズムと超絶的なテクニックが堪能できる代表作。曲もカッコいいし、各ミュージシャンの演奏も素晴らしい。特にキーボードソロに痺れます。70年代の必聴アルバムの一枚。 |
ライヴ・アット・ザ・パブリック・シアター(完全版)評価:★★★★★
ギルの音宇宙が堪能できる超絶ライヴアルバム。 ルー・ソロフ、ハンニヴァル、アーサー・ブライスにプーさんなどなど、モダン派からフリー派、あらゆるカラーのミュージシャンが集まって繰り広げる音絵巻だが、ギルにかかると不思議と熱狂や狂乱の色がなくなってしまう。 その常に静けさを伴う感覚は、歴史ある寺院の大伽藍に似た広大さを内包している。しかし特筆すべきはビリー・コブハムのドラムだろう。 ギルが「彼はどんな展開も完璧に予測して演奏している。素晴らしい耳と深い造詣を備えた私の理想のドラマーだ」と語ったように、ここでの彼のプレイは、予知能力者か?と思ってしまうほど完全に周りとシンクロしている。 普通ソロ奏者を前もって煽るか、ソロに後から合わせていくかになる!けだが、この演奏は完全に展開と「同時に」動いている。 神懸り的な名演と言ってもいいと思う。 「ビリーとはずっと一緒にやりたいね」というギルの願いは残念ながら実現しなかったが、日本には83年に一緒に来た。 誰か音源商品化して! そしてもっと凄いのがこの時の演奏は過密スケジュールのため、完全なノー・リハーサルで行われたということだ。 いやもう凄いですわ、参った。 あまりに凄い、ポピュラリティのかけらもない内容なため、初心者やライトリスナーがお気軽に楽しめるものではないが、ある種ジャズという音楽が「行き着いた姿」がここにはある。 ついでに「ジャズドラム裏名盤」候補にもぜひ挙げたい。 |
ビッチェズ・ブリュー+1評価:★★★
ジャズ入門書などでは、70年代フュージョンの先駆けとなった歴史的名盤みたいに書かれていて、実際、このレコードの吹き込みやその前後にマイルスのバンドを去来した人達が、結果的に70年代を引っ張る事になるので、そう言う指摘は間違ってはいないだろう。 だけど、この作品自体は、聞き手を楽園に連れて行ってくれたりはしないので要注意。それどころか、素っ裸でアフリカのジャングルに放り出され、土人たちに狩り立てられる夢を見そうな感じがする。とにかくリズムがグネグネと迫って来て、恐ろしい気持ちになって来る。そう言う意味での迫力は凄い。マイルスのラッパが恐ろしい物語をナレーションし、ベニー・モウピンのバスクラや数々のリズム楽器がBGMを奏でる … そんな感じ。 人に薦めはしないけど、一度は聴いておかないと、話になりません。日本語のタイトルを付けるなら、「ビッチズ・ブルー」とするべきでしょうね。 |
ポーラーAC(紙)評価:★★★★★
基本はスモールコンボ+ストリングスという構成。メンバーは豪華で、ジョージ・ベンソン、ロン・カーター、ジャック・ディジョネット、ヒューバート・ロウズ等。 このアルバムで私が一番好きなのは表題曲。この「POLAR AC」という曲は、シダー・ウォルトン作の「FANTASY IN D」と同じ曲である。この曲はジャズ・メッセンジャーズ時代には「UGETU」という曲名で演奏されており、それにはフレディ・ハバートもシダー・ウォルトンも参加していた。同じ曲だが、「POLAR AC」、「FANTASY IN D」、「UGETU」と3つの曲名が存在している訳だ。このアルバムでの「POLAR AC」はジャック・ディジョネットのドラムがカッコいいということに尽きる。ドラムについて技術的なことは分からないが、このフレキシブルなビートにしびれてしまう。フレディ・ハバートのソロも好調。ヒューバート・ロウズのソロもとても良い。 収録曲はどれも水準が高く、ドン・セベスキ−がアレンジしたストリングスがかぶせてあるので、いかにもCTIといったサウンドである。CTI好きであれば間違いなくはまる音。あまり知られていないアルバムであるが、私が一番聴いたフレディ・ハバートのアルバムは間違いなくこれ。 |
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