コンシャスネス+1評価:★★★★
昔からこのジャケットが気になっていた。池の蓮の葉上(実際は石の上)でパットが座禅を組み、じっとこちらを見つめている。プレスティッジの「East!」のジャケット(インドの仏像画)の印象からか、難しいアルバムのイメージが強かった。 ところが、パットはジョン・コルトレーンの−から、一気に高テンションで弾きまくり、私の心配を取り去った。個人的には、ウェスの演奏よりパットの「IMPRESSIONS」に軍配を上げたい。タイトル曲−はやや難しいが力演!ギターソロの−に続き、ベニー・ゴルソン作の親しみやすい曲−(別テイクが−に付いてる)では、流れるようなパットのソロが聴ける。−はグッと渋く長いソロで迫り、−はアップテンポで盛り上げ、ジョニ・ミッチェルの名曲−は静寂で透明感のあるソ!ロを展開する。 緩急織り交ぜた曲構成は見事!改めて聴き返して、このアルバムの良さが解った気がする。あなたの愛聴盤になるかも・・・。 |
フットプリンツ評価:★★★★
時に軽やかに、時にしっとりと聞かせる情緒的なアルバムです。このころのパットはウェス・モンゴメリー的なサウンドでSmooth Jazzファンにも受け入れられるでしょう。 もし買うなら、足跡のオリジナルジャケットを使っている国内盤がお勧めです。 |
エル・オンブレ評価:★★★★
EL HOMBRE(エル オンブレ)とは、スペイン語で「その男性」(=The Man)の意味。現在最も素晴らしいジャズギタリストは、パット・マルティノ、’その男’だと私は思う。 パット22歳の初リーダー作は、TRUDY PITTS(org=女性です),DANNY TURNER(flute),MITCH FINE(ds)にコンガ、ボンゴの2人を加えた6人編成。−から良いリズムでスタートする。−はアントニオ・カルロス・ジョビンの名曲。オクターヴ奏法のテーマからシングルトーンのソロへ、またオクターヴ奏法へとつながって行く。ウェス・モンゴメリーの薫陶を受け、彼を尊敬するパットだけに、既にテクニックを身に着けている。 −のタイトル曲は、2000年12月録音の「Live at Yoshi's」でも演奏しているパットのオリジナル。聴き比べてみるのも楽しい。私はこの曲が大好き。−−と軽快なテンポで進み、−はパットが父に捧げたブルース曲。パットはブルースも実にうまい。−での聴き所は、トルーディー・ピット(org)のソロ。パットとはフィラデルフィア時代からの仲間で息もぴったり。 初リーダー作とは思えない位、リラックスした演奏の中に、キラッと光るソロが満ち溢れている好アルバム!持ってて損はない。 |
ストリングス!評価:★★★★
私は残念ながらギターが弾けない。しかし、パット・マルティーノが大好きだ。粒立ちの良い音、凄まじいテクニック、アイデアに満ち溢れたソロ。それらがブルージーな感覚と相まって、言葉では言い表せない独特の魅力を発散している。"クセ"になるギタリスト・・と表現しては失礼か? とにかく現在のジャズ界における『最高のギタリスト』である。 今作品は、彼のデビュー2作目。メンバーは、Joe Farrell(ts・flute),Cedar Walton(p),Ben Tucker(b),Walter Perkins(ds)に2人のパーカッション。弾きまくる印象が強いパットが、−では比較的おとなしい演奏。しかし−−ではぐっとテンポアップ。−では、尊敬するウェス顔負けの「オクターヴ奏法」を披露。−では,Farrellのフルートと共に、ジャズサンバ風の演奏を見せる。 アルバムタイトルの「STRINGS!」は、ギターの弦の事。パットは、1弦が0.16インチの太い弦を使い、大理石のピックで弾く。彼の通常のストリングス・ゲージは、16−18−26−36−48−58。これでミストーンもなく、がんがん弾く。集中力と練習の賜物か!因みにパットは、1944年8月25日生まれである。「自分も頑張らねば!」と思わせる。 |
ライヴ!評価:★★★★★
1972年9月ニューヨーク・グリニッチ・ビレッジにあるライブハウスでの実況録音盤。LP時代ではA面全部を費やした「スペシャル・ドア」(マルチーノ作)と、B面は「グレイ・ストリーム」(同)、それに何故か突然ボビー・へブのポップ・ヒット・チューン「サニー」という3曲構成(しかし唄ものの演奏も抜群に旨い)。メンバーはロン・トーマス(el-p)、タイロン・ブラウン(el-b)、シャーマン・ファーガソン(ds)。当時は実力の割にはあまりにも過小評価されていたマルチーノだったが、このアルバムで日本での評価も格段に高まった。Prestigeでの最終作「DESPERADO」と同様(ベース、ドラムスのメンバーは同作と同じ)、フュージョン化に向かう時代の流れの中でエレキ楽器に囲まれながらも、軟弱な時代と拮抗した厳しくもハードな演奏に終始している。マルチーノの作曲家としての素晴らしさも再認識できる、必聴盤。 |
プレイズ・スタンダーズ~ベスト評価:★★★★★
MUSE時代の5枚のアルバムから、スタンダード12曲をチョイスした好企画盤。ソニー盤は廃盤で入手困難なのが残念!。実は私、コレ1枚で十分と思っていたが、結局5枚総てを後日購入してしまった。それだけパットの演奏は魅力的である。はまると抜けられない! ジャズファンなら一度は聞いた事がある曲が並ぶ中、R&Bの名曲−SUNNY('LIVE'より)はパットの長いソロが秀逸。執拗な反復フレイズに鳥肌が立つ。パットは60年代前半のプレスティッジ時代に,Willis Jackson(ts)のバンドに所属、R&Bっぽい演奏はお手の物だ。 また、コルトレーンの−IMPRESSIONS('CONSCIOUSNESS'より)は,ウェスの演奏を凌ぐ出来栄え。ケニー・ドーハムの名曲、−BLUE BOSSA('Exit'より)でもパットのギターは快調に走る。 パット・マルティーノは、1944年8月25日フィラデルフィア生まれで、本名はパット・アザラ。父はアラビア人、母はイタリア系。『現在最高のギタリスト』である。30年ジャズを聴いている私が保証する。 |
ストーン・ブルー評価:★★★★
ボッとしてると見逃しそうなジャケットだが、ニューヨークのダウンタウンを彷彿とさせるジャケ写真と演奏内容がこれほどバッチリ決まったアルバムは少ない。なにしろ、パット・マルティノ(G)と今をときめくエリック・アレキサンダー(Ts)のバトルが熱く、リズミカルに、スピーディーかつディープに展開される。デルマー・ブラウン(Key)、ケンウッド・デナード(Ds)、ジェームス・ジーナス(B)とパットが、1976年に結成した「ジョイアスレイク」を再現した当アルバムは、良い楽曲が揃ったまとまりのある内容に加え、エリック・アレキサンダーの参加で一層ジャズの楽しさを満喫できる。 パットやエリックのファンには特にお奨めしたい。 |
イースト!評価:★★★★
1968年に録音されたこのCD、出だしの曲などはちょっと抵抗がありましたが、徐々にいい感じの曲が出始め、最後はコルトレーンのLAZY BIRDでしめてて、ツーファイブの流れに対してきれいで滑らかなソロを取っていると思いました。1度聞いただけではよくわからないけど、何度も聞くといい味が出てくるアルバムだと思います。 |
ザ・ファースト・マイルストーン評価:
90年代以降に登場した新顔のテナーサックス奏者のなかでは、ジョシュア・レッドマンとともに、とびきり評価が高いエリック・アレグザンダー。エリックのいいところは、常に全力投球を怠らないところだ。シカゴテナーの伝統を受け継いだ、重心の低い自由奔放なプレイは、必ず聴く者に快感を与える。 師匠にあたるハロルド・メイバーンのピアノを加えて演奏することが多いエリックだが、この99年録音作も、メイバーンが参加したワン・ホーン・カルテットが中心となっている。そして本作にはもう1人、ギタリストのパット・マルティーノが4曲に特別ゲストとして参加している。メイバーンとマルティーノ、2人の先輩に囲まれ、必至の形相でプレイするエリックのひたむきさが伝わってくる熱演作だ。 マルティーノは、ロングラインを得意とする個性派のギタリストだが、一時持病が悪化してシーンから姿を消していた。しかし、ここでは本来のイマジネイティヴなプレイを披露しており、マルティーノファンにとっても見逃せない作品である。(市川正二) |
ライヴ!評価:★★★★★
絶対買うべき1枚。ジャズギターはウェス・モンゴメリーだけではありませんよ!1曲目のOleo(オレオ:Sonny Rollins)から絶好調。特に−は1967年に同タイトルの初リーダーアルバムを発表しているが、このCDでの演奏の方がはるかに良い。1944年生まれの彼だが50代後半になって益々快調。元々天才肌のギタリストだったPatは脳動脈瘤の手術から奇跡的に回復、現在も活躍中。オルガンのJoey DeFrancescoとドラムのBilly Hartのトリオは息もぴったり。ベースまでもオルガンで務めるジョーイ・デフランセスコも素晴らしい!これを聞くとPatの別のCDも欲しくなるよ。実は私も次々に買った。いずれもGood! パット・マルティーノは現在最高のギタリストだ! |
フットプリンツ評価:★★★★
6曲のうち半分以上がカバーで、それぞれの曲に対し、何かしらのコンセプトを感じれると思いました。ロードソングは、オクターブ奏法の使用が多く聞け、ウェスをかなり意識してるように思われますし、ハウ・インセンシティヴでは、ゆったりとしたボサノバ調の曲の中、ディミニッシュコードに対してマルティーノらしいアプローチが聞けたと思います。また、フットプリンツでのベースの方のソロも、じっくり聞いてみてると面白いと思いました。 |
ライブ!評価:★★★★
なんと言っても3曲目のサニーです。収録されてる3曲とも長くいいソロなんですが、サニーの時のパットのソロは、凄さまじいです。テンポはそんな速くはないですが、単音で延々と弾き、まさに音の嵐です。他にグレートストリームは、テーマが変拍子でバンドのきめがばっちりあってるとこが、すごくかっこいいです。ソロはおそらくモード進行で、こちらも聞きごたえがあります。 |
イグジット評価:★★★★★
マルティーノおじ様によるスタンダードとオリジナルのミックス作品。 おじ様は相変わらずシャープな演奏をしています。 レガードな感じにはあまり弾かないおじ様もそこはプロ。スタンダードでは色気を出しています。 オリジナル曲はフリーの要素が入ったトーンのアートと言えるような演奏で、いい感じです。硬く鋭く正確なギターワークは無機質な感じを髣髴させますが、逆に私はその無機質さに熱いものを感じます。 名盤と呼ばれているだけはあり、わたしもついつい聞いてしまう不思議なアルバムです。 |
ディズニー・ミーツ・ジャズ −トリビュート・トゥ・ウォルト・ディズニー評価:★★★★
自分の披露宴につかうBGMを探していて、このCDを見つけました。 ディズニーの曲はすきだけど、そのままではめざす雰囲気と違うなぁ、 ジャズ・ボサノバ系がつかいたいなと思っていたので、まさにぴったりでした! もちろんボサノババージョンも合わせて購入しました。 いつものディズニーがまた違った曲に聞こえて、とても新鮮です。思った以上に全体が落ち着いたアレンジでした。 これから普段の生活でも何気なく、 でもちょっとおしゃれな時間を味わえそうな一枚です☆ |
シンク・タンク (CCCD)評価:★★★★★
マルティーノの新譜はゴンサロルバルカバを迎え、予想通りテンションの高い演奏を行っている。一曲目から実にマルティーノらしい速いテンポの曲がかっこいい反面、スローテンポで見事に歌いあげているのはさすが。お薦めです。 |
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