The Elektric Band評価:★★★
まず、RTFよりもラテン色が薄くなり、ハードロック的サウンドが前面に押し出されている。インストロックバンドのようだ。しかし、演奏自体hあそこらのインストロックとは次元が違う。このアルバムの後、エレクトリックバンドやアコースティックバンドの核となるジョン・パトトュッチとデイヴ・ウェックルものびのびと演奏している。ただ、個人的にはRTFの方が好きかな。 |
Touchstone評価:★★★★
元々ラテン系音楽の影響が強いチックだが、これも非常にスパニッシュな香りのする一枚で、パコデルシアをゲストに迎えている。一曲目では女性ボーカルがミステリアスな味わいを醸し出す。また、エレクトリック時代のリターン・トゥ・フォーエバーのメンバーを再編して録音した「Compadres」も、いかにも、というサウンドを再現していてなかなか良い。多くの楽曲で、パーカッションとドラムのアレックス・アクーニャが大奮闘している。チックも、アコピにローズにシンセといつも通り八面六臂の活躍。 |
The Leprechaun評価:★★★
オリジナルが発売されたほぼ同時期、最もロック色の強かったR.T.Fを並行運営(?)していたことを思うと、たまにはJazz色を強めた音作りも、、と本人も思ったのでしょうか。 ファンからは(アルバム全体としては)今ひとつ好評価を得られていないようにも見えますが、私は"Lenore"や"Soft and Gentle"の美しさに惹かれます。あまりC.コリアのストレート・アヘッドなJazz部分については興味が無かったのですが、彼の膨大な作品を1つ1つ聴いてゆくのはこれからかな (^^; R.T.FでしかC.コリアを知らないというのも、もったいないですものね。 #それにしても、出だしの"Imp's Welcome"はよく判りません (^^; |
Light as a Feather評価:★★★★★
いまから30年前のアルバム。 <構成員> チックコリア、フローラプリム、ジョーファレル、スタンリークラーク、アイアートモレイラ。以上のような構成で録音されています。サウンドは微妙にブラジリアンサウンド風味な味付けがなされています。チックのワーワーペダル付きのローズピアノの自由なソロが大きくフィーチャーされており、もともとはドラマーだったことを証明するパーカッシブな演奏がすばらしい。 ベースのスタンリーはここで見事な伴奏をみせ、アコベースの腕をだいぶ上げている。テナーサックスのジョーはまだまだストレートアヘッドなソロに終始しており、古いものをなんだか『ひきずっている』印象。パワフルなソロが印象的。 ワーワーペダルでの演奏に限界を感じたのか=これ以!降チックはギタリストを導入していきパワフル=ロキッシュ=アグレッシブ=なサウンドに移行します。そしてまたミニムーグによって『ピッチベンド』という必殺技を使用することになります。聴きどころはやはりチックのパーカッシブで美学を感じさせるソロであります。このころは『手癖』にならずにスムーズにひいております。 サウンドは陽気でありかつチックは驚異的なテクニックを使いながら自分のビジョンを高らかに宣言しているこのアルバムは『親しみやすさ』と『演奏性の高さ+ミュージシャンシップの高さ』が同居しているまれなアルバムであると思われます。チックのオーケストレーションも見逃せないポイントとなっております。コマーシャリズムに堕していない=クリエイティブ&スリリングなFUSIONの盤であると言えます。 チックの溢れ出るインプロビゼーションを楽しむのがいかと思われます。ジャズファンにもアピールできるサムシングを持っています。 10点中10点 |
ライヴ・フロム・ザ・ブルーノー評価:★★★★
チックのアコースティックバンドというと、真っ先に思い浮かぶところとしてデイブウェックルがドラムを叩いているスタジオ盤がありますが、このライブCDではビニーカリウタがドラム。そうなった経緯は分かりませんが、演奏内容はウェックル参加のモノを遥かに凌ぐ出来映え。カリウタのドラミングはとてもワイルドで、ドラミングのボキャブラリーは必ずしもジャズ的ではないにも関わらず、聞こえ方は非常にジャズ的。「マッドハッター」に収録されている「ハンプティダンプティ」が演奏されているのが嬉しい。とにかく、数あるチックコリアの作品の中でもかなり好きな一枚です。 |
スリー・カルテッツ(+4)評価:★★★★★
20年前でしょうか、ライヴ・アンダー・ザ・スカイに来日の記念としてできたアルバムです。高校の時に買ったのがきっかけで聞きにいったのですがその光景がまざまざと蘇りました。個人的にはマイケルのサックスとエディ・ゴメスのベースのソロが満載のPART2が好きです。このアルバムが実質僕のジャズ好きの扉をあけました。 |
Friends評価:★★★★
本作が発売された当時は,Chickのジャズ(4ビート?)回帰等と騒がれたものである。しかし,ここではFender Rhodes Electric Pianoも多用しているし,リズム・パターンも様々で,決してハード・コアなジャズ・アルバムではない。むしろ,Chickのキャリアの中でも屈指の音楽的な楽しさに溢れたアルバムであり,非常にリラックスして聴ける好盤である。メンバーもそれぞれ好演と思うが,Joe Farrellがやはり抜群の相性を示し,テナー,ソプラノ,フルートのかなりの出来を示している。楽しく,軽やかな演奏であり,爽やかな余韻を残す音楽。Good Album!! |
白夜の大地評価:★★★★★
ディメオラといえば『エレガント・ジプシー』、そう考える方は多いと思います。しかし私は偶然このアルバムを見つけ、ディメオラ初体験を果たしたのでした。 その当時はディメオラに対する認識は「フルピッキングでの早弾きマスター」くらいの認識でした。当然プレイの方は猛烈ですが、しかし何より、ラテンのムードがほのかに漂い、かつ繊細さと力強さが両立している楽曲群に完全にノックアウトされ、ディメオラフリークへとなったのでした。 ゲストプレーヤーも当時のボスのチック・コリアや、レニー・ホワイトにスタンリー・クラークといったリターン・トゥー・フォーエバー組や、アンソニー・ジャクソン、ジャコ・パストリアスという超豪華な参加者。各者1−数曲ずつの参加者ではありますが、どの曲も最高です。 ディメオラ初期の作品の中では『エレガント・ジプシー』とならび評されるべき作品だと思います。 |
エレクトリック・ギタリスト評価:★★★★
マハビシュヌ・オーケストラで一つの頂点をきわめてしまった ジョン・マクラフリンが70年代の総集編として ソロ名義で発表した作品です。 ジャズ+ロックとしての最終的な作品でもあります。 マハビシュヌよりは肩の力のぬけた印象です。 オールスターキャストで録音されていますが、 そこはソロ作品で、バンドのようなメンバー間の強い緊張のようなものは排除された感じを受けます。 ジョンはこの後、より「ジャズ」的なアプローチを続けて現在に至ります。 |
スプレンディド・ホテル評価:★★★★★
もともとはローラー・ジュビリーのとてもポップなアコースティックギターソロに魅せられ購入したものの、冒頭からシンセバリバリのSFっぽい入りで、途中から入るディ・メオラのエレキの格好いいこと!一旦引き始めると止まらない早弾きはこのアルバムでも思う存分聞かせてくれる。発売当初は2枚組のLPであったほど創造力に溢れていた彼、ときには自らリードボーカルをとったり、かのレス・ポールと歴史的な競演をしたりと、時折リラックスした表情を見せるところ等、彼の音楽性の幅の広さを感じさせて十分余りある。ディメオラ色に塗りつぶされた名作である。 |
1969マイルス評価:★★★★
正直いうと、このアルバムはセールス的にも最高傑作「Bitche's Brew」からの名曲が聴ける点が好きなのだけれど、途中のキーボードのソロは多少退屈だと思っています。ファンとしては、Miles runs boodoo downやFootprint(マイルススマイルズより)、Sanctuaryのイントロをマイルスが始めるだけで、ゾクッとします。 |
Piano Improvisations, Vol. 2評価:★★★★★
1971年4月21・22日オスロのBendiksenスタジオで録音。チック・コリアは1941年6月12日生まれだから30才になる直前に録音したことになる。アルバム・ジャケットの裏面のチックはとても若々しい。30余年(もうこんな時間が経っているのだなぁ・・・)を経て、このアルバムの最初の曲、『NoonSong』を聴けば、この間のチックの偉大な仕事ぶりを飛ばしても余りある『ビューティフル』に溢れている。 彼の指は強く、速く、ピアノの上を動く。30才を前にこれからの自分の『仕事』を全て鳥瞰していたかのような演奏だ。vol.1もvol.2も同日の演奏で、プロデューサーは当然マンフレード・アイヒャー。どの演奏も溢れんばかりの『生命力』に満ちている。 徒手空拳。アコースティク・ピアノだけの真剣勝負。何も混ぜない。何も足さない。サムライのようなチックだ。切れる切れる銘刀のようなピアノ。無言で集中して聴きたい一枚だ。 |
Children's Songs評価:★★★★★
みなさんも一度はピアノを弾こうと思ったことはありませんか? 私はこのアルバムを聞いて再びピアノに向かいました。 ピアノソロで,難しいテクニックなしに弾ける,感動的な曲が 入っています。 楽譜も販売されています。 さあ あなたももう一度ピアノの蓋を開きましょう |
My Spanish Heart評価:★★★★★
ミンガスといえば「メキシコの想い出」というあなた、チックは「マイ・スパニッシュ・ハート」で決まりでしょう。とにかく最高傑作で駄曲なし。アルバムとしても完成度も非常に高い作品です。あるミュージシャンがエスニックにせよラテンにせよ、異国情緒ゆたかなエッセンスを加えた作品を録音した場合、コンセプトに一貫性のある素晴らしいアルバムになることが多いように思います。ジャケット写真はついつい笑ってしまいますが、この輸入盤は豪華デジパックバージョンで高級感もあり、そのへんのプラケースにはない魅力があります。 |
ノー・ミステリー評価:★★★★★
チックは、いわゆるクロスオーバー・フュージョンをRTFによって始めた創始者のひとりでもある、なんて言われてますが、なのでしょうかねえ。私にとっては、それはどうでもいいこと。でも、同じRTFでも、初めのグループ名と同名のアルバム、その次の「ライト・アズ・ア・フェザー」で、ある意味で一区切りなのよ。その後の「第7銀河の讃歌」から「浪漫の騎士」までのRTFがちょっと前で言う「エレクトリックバンド」みたいで、ハードロック的要素を取り入れながらも、一人一人がビンビン演奏してる。そりゃ、凄いのよ。チックとスタンリー・クラーク、レニー・ホワイト。そして、ギターは、初めのアルバムだけビル・コナーズ、あとが、なんとギター・マジック・テクニシャンのアル・ディメオラな−−〓!!よ。で、その中での、この「ノー・ミステリー」なんだけど、めちゃ好きなのよねえ。当時としては、非常にエレクトリックなんだけど、今で言うデジタルサウンドからすれば、とってもアナログで、気を吐いている演奏者の声までが録音されているのは、いいわねえ。まさに、RTFの真骨頂。そうそう、あの「ナウ・ヒー・シングス−」の頃の曲想とは変わってるけど、でも、緊張感とハラハラドキドキは、もう初めの「DAYRIDE」から、ずっと、アルバムの最後まで、そうよ。で、あっという間に、最後の曲、「CELEBRATION SUIT」なんだけど!・・・? あれえ? これ、この曲、あれえ、どっかで聞いたことがあるフレーズ。そう! 「ナウ・ヒー・シングス−」の最初の曲とRTF初の超有名ナメ−−!−−ー「ラ・フィエスタ」の類似、どこかで語ったけど、ここにこの曲までが見事に昇華されながらも酷似している。(全く同じじゃないから、感じ取ってね)あっちゃあ、やられたなあ、そう思ったのよね。はい、だから、みんなも聞いて、そう思ってねえ!!! |
ポートレイト評価:★★★★
メンバーがまず凄い。 チック、スタクラ、トニーだ! この鬼のようなメンバーを従えてわれらがゲッツ様がバリバリ吹きまくる。 アルバム『キャプテン・マーヴェル』発表後のツアーのライヴ盤だ。 残念ながらアルバムには参加していたアイルト・モレイラはここには参加していない。チックとスタクラはリターン・トゥ・フォーエヴァーのテイストをプンプン振りまいているし、トニーはライフタイムを経てロックのセンスを吸収し、鉈のような重たい切れ味のドラムを叩きまくっている。 特に、ラテンリズムにおけるトニーの異様なミスマッチぶりが好き者ごころを刺激する名曲「ラ・フィエスタ」には涙がちょちょぎれる。 わざわざ当時一番とんがってた奴らを集めて好き放題暴れさせておくゲッツの禄に感謝!の一枚だ。 |
アウト・バック評価:★★★★
御大E.ジョーンズのリズムを要に、C.コリア、A.モレイラらのサポートを受けて創られた堂々のJ.ファレル代表作。CTIレーベルというと、少しフュージョンぽく捉えられそうですが、ここではJ.ファレルのジャズとフュージョンの間を貫くような音が楽しめます。 (時期的には)Return to Forever(1stアルバム)でブレイク直前のJ.ファレル、C.コリアに対し、時同じくA.モレイラもWeather Report(1stアルバム)へ参加していることを鑑みると興味深いですね。 |
スペイン−ベスト・オブ・チック・コリア評価:★★★★★
名曲「スペイン」でいきなり始まる本作は、リターントゥフォーエバーとチックコリアのソロ作品からチョイスした70年代前半−中盤のベスト。ソロ作からの選曲がよく、「アルマンドのルンバ」「ラヴ・キャッスル」が聴けるのは嬉しい。特に「ラヴ・キャッスル」の女性コーラスが美しい。 |
ライト・アズ・ア・フェザー (完全盤)評価:★★★★★
500 Miles Highの突き抜けるような爽快感、Spainの熱い演奏。どれを取っても素晴らしいものです。ディスク1の素晴らしさは語る必要など無いと思います。それは完全盤でない方でも分かるからです。 ディスク2の方はMatrixから始まりますが、これも素晴らしいです。楽しい音楽になっています。What Games Shall We Play Today?等はぬるいような気もしますが、これはこれで良い感じといえます。Spainは手拍子が入っていません。しかし、このことによって演奏の巧みさが再認識されると思います。 お金に余裕がある、又はチックのファンの方は完全版を買う事を是非お勧めいたします。 |
第7銀河の讃歌評価:★★★
大ベストセラーとして、必ずや名盤のリストに名を連ねる 第1作目"Return to Forever"で展開されたサウンドからは 一転して、急激なハードエレクトロニックなサウンドに変異 した問題作(?)として有名ですが、私はどちらかと言えば、 本作、そしてこれ以降の第2期−第3期RTFが肌に合います。 C.コリアもS.クラークも、このようなフィーリングは十分に備えているアーティストではありますが、L.ホワイトと B.コナーズの参加が劇的なサウンドの変化の根底を支えた 部分は少なくないはずです。 冒頭の"第7銀河の賛歌"でのギタープレイは、ある意味で、 次作から参加するA.ディメオラの卒の無いプレーとは 異なり、それなりに十分評価できるものだと思います。 また、アルバムコンセプトに応えるようなS.クラークの 歪んだベースサウンドもバンドの方向性を見据えている ようで面白いです。 |
銀河の輝映評価:★★★★★
いや、これはすごいです。なんたってメンツがすごい。チックにスタンリー・クラーク、レニー・ホワイト、そしてアル・ディメオラ。一曲目から飛ばしていきます。曲間に入るチックの小曲も良いし、全体の流れも文句なしの傑作。ロックなRTFの最高作ではないですかな。チック以外のメンバーは皆、20代前半です。いや凄まじいですな。 |
デュエット評価:★★★★★
この2人を組み合わせたECMのマンフレート・アィヒャーはほんとに偉大だと思う。2人のコラボレーションがもっとも完璧な形で具現化したのが本作。特に『ラ・フィエスタ』のすばらしさはアコースティック・チックで最高の演奏だと思う。必聴盤。 |
タッチストーン評価:★★★★
元々ラテン系音楽の影響が強いチックだが、これも非常にスパニッシュな香りのする一枚で、パコデルシアをゲストに迎えている。一曲目では女性ボーカルがミステリアスな味わいを醸し出す。また、エレクトリック時代のリターン・トゥ・フォーエバーのメンバーを再編して録音した「Compadres」も、いかにも、というサウンドを再現していてなかなか良い。多くの楽曲で、パーカッションとドラムのアレックス・アクーニャが大奮闘している。チックも、アコピにローズにシンセといつも通り八面六臂の活躍。 |
ライク・マインズ評価:★★★★★
ゲイリー・バートン、チック・コリア、パット・メセニー、ロイ・ヘインズ、デイブ・ホランド。 現代のジャズ・シーンのトッププレイヤーが一堂に会した、まさに夢のようなアルバム。 そして内容もこちらの期待に十分に応えてくれる素晴らしさだ。大体こういう企画物は、豪華メンバーを単に寄せ集めににしただけで、中身は大したことない、なんてケースも実はよくあるんだけど、このアルバムは別。 メンバー全員がそれぞれに友情と敬意を払い、一人ひとりが「ワン・フォー・オール」の精神で一つの曲を作り上げているのがよくわかる。 メンバー間の息も絶妙で、1曲目の「クエスチョン・アンド・アンサー」が、スタジオで一緒に演奏した1曲目のファースト・テイクというんだから恐ろしい。個別にそれぞれが長い交流をしている間柄だけに、「せーの!」でこれだけの演奏ができるんだろうけど、それを差し引いてもこの完成度はスゴイ! 曲もゲイリー、チック、パットの3人からバランス良く選曲されているので、誰か一人好きなミュージシャンがいたら絶対「買い」、ゲイリー&チックやゲイリー&パット、あるいはパットの「Q&Aトリオ」など、複数のミュージシャンが参加したアルバムを持ってる人は「即買い!」の1枚です。 |
ハッピー・アニヴァーサリー,チャーリー・ブラウン&スヌーピー!評価:★★★★★
某中古品店でアーミーから流れてきたような中古のカセットテープを 手に入れて以来のびないように、大切に大切に聴いてきたこの1本。 みんなどこかで聴いたアーティストばかりで、でもでもとにかく 「ガラルディ」という偉大なジャズピアニストの作品を私の人生に 加えるきっかけになってくれたとても大きな1本です。ジャズが好き、というあなた、まずは聞いてみて! 後悔はしないわっ! |
ライヴ・アット・ザ・フィルモア・イースト評価:★★★★★
Miles Davis (tp), Wayne Shorter (ss, ts), Chick Corea (el-p), Dave Holland (b), Jack DeJohnette (d), Airto Moreira (perc)というメンバー。いわゆるロストクインテットにアイアートが加わった編成。アイアートのクィーカ(ウホホホと獣の声の様な音がする楽器)が、ファンクビートの中でものすごく効果的に使われていると思う。その他のメンバーの演奏も過激この上なく、ファンにはたまらない作品。これまでのフィルモアライブでサックスを吹いていたスティーブグロスマンよりも、本作のウェインショーターの方がよりトリッキーなプレイで好み。 |
ビッチェズ・ブリュー+1評価:★★★
ジャズ入門書などでは、70年代フュージョンの先駆けとなった歴史的名盤みたいに書かれていて、実際、このレコードの吹き込みやその前後にマイルスのバンドを去来した人達が、結果的に70年代を引っ張る事になるので、そう言う指摘は間違ってはいないだろう。 だけど、この作品自体は、聞き手を楽園に連れて行ってくれたりはしないので要注意。それどころか、素っ裸でアフリカのジャングルに放り出され、土人たちに狩り立てられる夢を見そうな感じがする。とにかくリズムがグネグネと迫って来て、恐ろしい気持ちになって来る。そう言う意味での迫力は凄い。マイルスのラッパが恐ろしい物語をナレーションし、ベニー・モウピンのバスクラや数々のリズム楽器がBGMを奏でる … そんな感じ。 人に薦めはしないけど、一度は聴いておかないと、話になりません。日本語のタイトルを付けるなら、「ビッチズ・ブルー」とするべきでしょうね。 |
マイ・スパニッシュ・ハート評価:★★★★
とても良いアルバムに仕上がっていると思います。特に「アルマンドのルンバ」はチックファン、ジャズ/フュージョンファンならずとも聴いていれば自然に身体でリズムをとってしまうようなキャッチーなテーマをもつ曲です。ヴァイオリンによるソロも非常にカッコイイ。他にも佳曲がもりだくさん、もし気に入らないとしてもアルマンドのルンバのためだけに買って損はないかと思います。 |
フレンズ評価:★★★★★
チックの、ラテン的明るさと、自由な、タッチが冴えわたる名作。 |
スタンダーズ・アンド・モア評価:★★★★★
結局のところ、チック・コリアといえば"Spain"となるわけである。まあ、仕方がないよね。いい曲なんだから。このアルバムに入っている曲は当然、アコースティック・バンドだから"light as a feather"に収録されている"Spain"とは違う。前者はシンプルでチック・コリアのピアノが鋭く際立っており、後者はフュージョン系でフルートによってソフトな印象がある曲となっている。どちらも味わいが違うが、いい味を出しているので聞き比べて見ることをオススメする。 ところで、以外にも"Spain"に肩を並べる曲もある。"So In Love"である。オリジナル曲ではないが見事なぐらいに渋くキメているので、このアルバムは買い、である。 |
クリスタル・サイレンス評価:★★★★★
すごいです。これが、たった二人のライブとは信じがたいというのが、誰もが思う感想でしょう。ECM特有の、透明感がアルバムを被い、おそらくパットの『bright size life』と肩をならべる傑作であります(この二つのアルバムはなぜかセットで聞きたくなります)。で、目玉の「クリスタルサイレンス」ですが、このヴァージョンはこれで、一つの世界を作っているので、『retrurn to forever』のとは比べられません。ここをヒットしてるのなら、買って見ましょう。 |
ライト・アズ・ア・フェザー評価:★★★★★
このアルバムは当時、6曲目のスペインが話題になったそうです。 イントロが、ロドリーゴのアランフェス協奏曲からのアレンジで、 チック独特のこぶしがきいたフィル・インでなかなかです。 主題のメロディが美しく、ソロでは、すばらしいテクニックを 聴くことができます。 1−2曲目は、軽快なリズムに、フローラのボーカルで心地いいサウンドです。4曲目の500マイルス・ハイでは、ジョー・ファレルの興奮する激しいソロが聴き所です。 |
ソロ(1)評価:★★★★★
1971年4月21・22日オスロのBendiksenスタジオで録音。チック・コリアは1941年6月12日生まれだから30才になる直前に録音したことになる。アルバム・ジャケットの裏面のチックはとても若々しい。30余年(もうこんな時間が経っているのだなぁ・・・)を経て、このアルバムの最初の曲、『NoonSong』を聴けば、この間のチックの偉大な仕事ぶりを飛ばしても余りある『ビューティフル』に溢れている。 彼の指は強く、速く、ピアノの上を動く。30才を前にこれからの自分の『仕事』を全て鳥瞰していたかのような演奏だ。vol.1もvol.2も同日の演奏で、プロデューサーは当然マンフレード・アイヒャー。どの演奏も溢れんばかりの『生命力』に満ちている。 徒手空拳。アコースティク・ピアノだけの真剣勝負。何も混ぜない。何も足さない。サムライのようなチックだ。切れる切れる銘刀のようなピアノ。無言で集中して聴きたい一枚だ。 |
ザ・チック・コリア・エレクトリック・バンド評価:★★★★★
エレクトリックバンドの最高傑作は1枚目!、なんて書くと、その後のは、なんじゃい、と言われてしまうかもsれないけど、このアルバムが凄いのは、かのRTFがクロスオーバーの走りとして始まりながら、途中、相当エレクトリックロック化しながらも、結局ミュージックマジックあたりから、その方向性を分散させていったチック(あれもこれもやりたいひとだからねえ)によって、完成形を見なかったRTFジャズロックを完全に結晶させたのが実は、このエレクトリックバンドであり、それは、その処女アルバムにつまっているのよ。これを聞いて、ジャズファンもロックファンも退屈と言う人はいないと思うわ。 |
リターン・トゥ・フォーエヴァー(紙ジャケット仕様)評価:★★★★★
誰もが認める大傑作で大ヒット作、チックのカモメが待望の紙ジャケ化です。何とも言えない雰囲気とさわやかな清涼感を持った音楽にピタッリの、美しく印象的なカモメのジャケットは、何としてでも紙ジャケで持っておきたい一枚。紙ジャケファンだけでなく、まだ聞いた事のない人にも絶対オススメの一枚です。これを機会にぜひどうぞ。 |
チック・コリア&ゲイリー・バートン・イン・コンサート評価:★★★★★
4本マレットのビブラフォンの魔術師ゲイリー・バートンと組んだ『Cristal Silence』のライブ盤の2枚組。このコラボレーションも目利きマンフレート・アイヒャーの見立てだが、これが凄い。この中でも『La Fiesta』を是非とも聴いてもらいたい。これぞやるときはきちっとやる業師の音楽とでもいえそうなみごとな演奏である。しかもこれはライブだ。聴けた人は本当に羨ましい。ソロにコラボレーションにエレクトロニックスにアコースティックにジャズ界で最も元気な人になっている。しかもどの作品もエキサイティング。シンセを弾かせてもそのカッコ良さは半端じゃない。 チック・コリアはこんなに凄い人だけどとても気さくな顔をしている。不思議な人だ。僕にとってはいつまでも。 |
マッド・ハッター評価:★★★★★
スティーブガッド、エディゴメス、ジョーファレルと言えば、”フレンズ”ですよね。マイケルじゃなくてジョーファレルだからいいのです。それが、このアルバムでも一曲聴ける。”Humpty Dumpty”。盛り上がりますね。私は、デイブウェックルやパティトゥッチとやってるバージョンよりこちらの方が好き。また、ラストのハービーとチックのソロがスリルいっぱいでかっこいいです。 |
シークレット・エージェント評価:★★★
1、1978年録音、初CD化。たぶん海外版もないと思う。 2、第3期RTFから”組曲の深刻さ”を抜いたポップな感じ? 3、J.FARRELL(ss)が素晴らしい。本多俊之はこの辺をパックている。 |
リターン・トゥ・フォーエヴァー評価:★★★★★
「ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス」でブレークしたチック・コリアは、次のこのアルバムでミリオン・セラーの大ブレーク。69年の録音、70年代初頭のジャズ喫茶(古いね!!)では一日1回はかかっていたアルバム。一曲目の表題曲も素晴らしいが、3曲目のホワイト・ゲーム・・・・も最高。この頃からジャズ・シーンはフュージョン(当時はクロスオーバーと言った)へとなだれ込む。当時青春時代だった音楽ファンにとっては、涙なしには聴けない一枚。もし聴いたことがなければ、ぜひ聴いて欲しい。チック・コリアの最高傑作の一枚でもあり、現代ジャズを代表する一枚でもある。当然星5つ(松本敏之) |
イン・ア・サイレント・ウェイ評価:★★★★★
統一感のある音楽である。あまりJazzを感じさせず、ジャンルを超えた良質の音楽である。柔らかい音にリラックスできると同時に、多くの刺激を受けることもできる。だから知的な活動のバックで流れるBGMに最適と感じる。 音楽を聴きながら、映像を見ている錯覚を感じた。全体の色調は暗であり、淡である。しかし、その色調のバックの中で、鮮やかな色彩が湧き上がり、踊っている映像だ。例えばJackson Pollockの絵画のようで、キャンバスに叩き付けられた色彩が絡み合い、全体を構成する。鮮やかな色は8人のミュージシャンが奏でるモードに対応するのだろうか。なるほど、凄腕の人ばかりが揃っている。色が鮮やかなのは当たり前だが、他とは混じらない、しかし調和する色彩を慎重に創り出したのだろう。色彩は様々に相互作用して変化しながら、それでいていつも好い具合に調合されている。 全体をまとめるマイルスの力を感じる。方向を示すとともに統括する能力がマイルスの「魔術」なのだろうか。この力は、自叙伝で語るように、バンドとしての音楽を重視することから生まれるのだろう。「すばらしいミュージシャンが揃ってさえいれば、状況に応じてそこにあるもの以上の、自分達でできると思っている以上の演奏が生まれることがオレにはよく分かっていた」。確かに「Kind of Blue」と同様、他にはない新鮮で美しい音楽である。 |
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