主演は若山富三郎、製作は勝プロで、勝新太郎は共演したり、監督したり。弟の勝新が座頭市なら、俺はこれじゃい!と若山さんが思ったのかどうかは知りませんが、座頭市や丹下左膳によって切り開かれた身障者時代劇というジャンルの白眉となった作品です。
この組み合わせで面白くならないわけがなく、劇場映画並みのクオリティの演出と雰囲気を持った映像は必見です。
この映画は時代劇だが、ウエスタン、特にマカロニウエスタンの要素が強いと思う。若山富三郎が馬に乗って登場するシーンにかぶさる富田勲の音楽はエンニオ・モリコーネ彷彿させる出来だ。鬼一法眼は刀だけでなく、ピストルの名手でもある。そして復讐の相手はエスパニア剣士のゴンザレスだ。これをウエスタンと呼ばずに何と呼ぼう。
イタリア製のウエスタンがマカロニウエスタンだとすれば、鬼一法眼はさしずめ、そばウエスタンか。
このデータは、06年02月12日1時13分34秒現在のデータであり、現時点では変更されている可能性があります。